芝生の手入れで「芝刈り」は欠かせない作業ですが、「いつから始めればいい?」「どれくらいの頻度がベスト?」「やりすぎるとどうなる?」など、迷いがちなポイントも多くあります。
この記事では、芝刈りの最適な時期や頻度、高さの目安から、雨上がりや冬場の注意点、やりすぎのリスクまでを、初心者にもわかりやすく解説します。
芝刈りはいつから始めて、いつまで続ける?【時期の目安】
芝刈りは、芝生の成長が本格化する**春(4〜5月)から始めるのが基本です。そして、芝の成長が落ち着く秋(10〜11月)**を目安に刈り止めの時期を迎えます。
芝刈りの開始時期(いつから?)
芝の種類によって差はありますが、気温が15℃を超える頃から地上部の成長が始まり、刈る必要が出てきます。
地域別の目安
- 関東〜関西:4月中旬〜下旬にスタート
- 東北・北海道:5月中旬以降が目安
- 沖縄・九州南部:3月下旬〜4月上旬に始める人も
芝刈りの終了時期(いつまで?)と冬の扱い
芝の生育が鈍くなる秋以降は、頻度を落として最終的に10〜11月頃で芝刈りを終えます。刈り止め直前の作業では、芝をやや長め(40mm程度)に残すことで、冬越ししやすくなります。
冬場になると芝の成長は止まり、緑も薄れてきます。芝刈りの必要性は芝の種類によって異なります。
- 夏芝(高麗芝など)は休眠に入るため、冬の芝刈りは基本不要。むしろ刈らないほうが芝の保護になります。
- 冬芝(ペレニアルライグラスなど)は成長が続くため、必要に応じて月1回程度のペースで軽く刈ります。
いずれの場合も、冬は無理に刈らず、地面が凍っている時の作業は避けるのが原則です。
芝の種類(例:高麗芝、ベントグラス)によっても違いが出るため、葉が伸び始めたかどうか・止まったかどうかを目安に判断するとよいでしょう。
芝刈りの頻度と高さ|やりすぎはNG
芝刈りは「やりすぎ注意」の面もあります。刈りすぎると芝のストレスが大きくなり、根が弱ったり、葉焼けを起こしたりすることも。適切な頻度と高さを守ることが、元気な芝生づくりの基本です。
やりすぎるとどうなる?
- 一度に短く刈りすぎると、芝が光合成できなくなり黄変する
- 頻繁に刈りすぎると、根が浅くなって乾燥に弱くなる
- 芝の勢いが落ち、雑草に負けやすくなる
適切な頻度の目安(季節ごと)
時期 | 目安頻度 |
---|---|
春(4〜5月) | 2〜3週に1回 |
夏(6〜9月) | 週1回が基本 |
秋(10月) | 2週に1回程度 |
冬(11月〜) | 基本的に不要 |
刈り高の目安(高麗芝の場合)
- 春・秋:30〜40mm
- 夏:20〜30mm
- 冬前の最終芝刈り:やや長めに残す(40mm程度)
芝の刈り高は一度に1/3以上刈らないのが原則。たとえば、9cmに伸びた芝は6cmまでにとどめ、段階的に調整します。
芝が濡れているときの芝刈りはNG?【共通の注意点】
芝が濡れている状態(雨上がり・朝露など)で芝刈りをすると、以下のようなトラブルが起こりやすくなります。
濡れた芝を刈るリスク
- 刈り刃に芝が絡みやすく、切れ味が悪くなる
- 芝の断面が潰れて、病気や黄変の原因になる
- 刈った芝が地面に貼りついて、掃除が大変
- 地面がやわらかく、芝を踏み荒らしてしまう
雨上がりの場合の注意点
- 雨のあとは芝も地面も水分を多く含むため、半日〜1日程度空けるのが理想
- 曇天で乾きにくいときは、無理に作業しないのが正解
- 乾くスピードは気温や風、日照で変わるので目視確認が重要
朝露の場合の注意点
- 朝は晴れていても芝に露がついていることが多い
- 乾くのを待って、午前10時〜正午ごろに作業すると安全
- 夏場は乾きが早く、比較的早い時間帯から作業可能
まとめ|芝刈りは「時期・頻度・刈高」の基本が大切
芝刈りは、春に始めて秋に終えるサイクルが基本です。やりすぎに注意しながら、芝の成長に応じて適切な高さ・頻度で調整していきましょう。